市販されているCBD(カンナビジオール)製品の一部に、「フルスペクトラム」と記載して販売されているものがあります。
結論をいうと、「フルスペクトラム」と書かれたCBD製品は法律に抵触する恐れがあるため購入を控えることをおすすめします。
販売店では絶対に教えてくれない(知られたくない)「フルスペクトラム」の闇と、それが危険である理由を解説します。
フルスペクトラムの意味とは?
「フルスペクトラムCBD」とは、CBDの他にも、麻に含まれる全ての成分を含んだものです。
麻に含まれるテルペン・必須ビタミン・ミネラル・脂肪酸・タンパク質・クロロフィル・フラボノイドなどが含まれ、これらと一緒にCBDを摂ることで相乗効果があるとされています。
麻には100種類以上の成分が含まれている
麻の中には100種類以上の特有な成分(120種類以上とも言われています)が含まれており、麻特有の成分=英語で【カンナビノイド】と呼ばれます。
3大カンナビノイドの1つがCBD
CBDは、カンナビノイドの中でも含有量が多い成分であり、次いでTHC(テトラヒドロカンナビノール)やCBN(カンナビノール)などがあります。
品種によって含まれる割合は異なりますが、これら3つの成分だけで、麻の抽出物の大半を占めることもあり、これらは「3大カンナビノイド」と呼ばれます。
通常はCBDだけ単離される
一般的にいう「CBD」では、多種類のカンナビノイドやテルペン類を含んだ麻の抽出物から、CBDのみを単離しています。
他の成分はほとんど含まれず、抽出されるCBDの純度は99%以上にも上ります。(高純度の分離にはコストがかかることが一般的です。)
フルスペクトラムは分離を一部行わない

フルスペクトラムのCBDは、この分離作業の一部を意図的に省きます。すると、CBD以外のカンナビノイドやテルペン類が、製品中に一緒に含まれます。
フルスペクトラムCBDのメリット
アントラージュ効果
研究によると、CBD単体を摂取した場合より、その他のカンナビノイドやテルペン類と一緒にCBDを摂取した方が、互いが持つ作用に相乗効果が生まれることが示唆されています。
この効果を「アントラージュ効果(側近効果)」と言います。
大量摂取の場合、効果の出方に差
また、CBD単体を大量に摂取した場合、その効果はある点を境に頭打ちとなり、その後は効果が次第に弱まってしまうことが分かってきています。
その反面、フルスペクトラムの場合では、摂取すればするほど恩恵を受けられる可能性があるという研究結果が報告されています。
また、「フルスペクトラムの方が耐性がつきにくい」ということも言われています。
フルスペクトラムの闇と危険な理由
繰り返しになりますが、フルスペクトラムCBDには、CBD以外のカンナビノイドやテルペン類が含まれています。
その中にはもちろん、CBDと並ぶ主要なカンナビノイドの1つである、「THC」も含まれます。
精神作用のあるTHCは違法成分
100種類以上のカンナビノイドの中には、THCのように精神作用を持つ成分が数種類確認されています。
これらの多くは、日本を含む多くの地域で「違法成分」として取り締まられています。
フルスペクトラムならば、それは違法です
「フルスペクトラム」として販売されている製品は、「違法成分も一緒に含んでいます」と公言しているようなものなのなのです。
カンナビノイドの分離技術や成分分析技術は日々向上していますが、現段階で一般的な機器において「精神作用のある成分だけ取り去ったフルスペクトラム」を作り出すのは難しいように思います。
(それらは既に”フル”スペクトラムではありませんが)
販売店が絶対に知られたくないコト
多くのCBD専門店・ネットショップの販売者は、この事を知りながら、お客さんには絶対に教えません。
なぜなら、法に抵触する可能性があると知れれば売れなくなり、「フルスペクトラムのメリット」だけを語ると、他のCBD製品よりフルスペクトラムCBDが売れるからです。
現在のCBD販売者はかなり適当です
もう1つの問題として、フルスペクトラムではない製品を「フルスペクトラム」と偽って販売している業者が問題になっています。
これらの適当な販売者たちは、「フルスペクトラムは違法になる可能性がある」ことが一般的になれば、その製品は中身を変えず、「普通のCBD」として販売するでしょう。
しかし、現状日本国内で「本当にフルスペクトラムかどうか」「本当にTHCが含まれていないか」を検査するには、非常に限られた機関を通して多額のコストをかける必要があります。
また、そもそも日本で取扱いが許されている分析装置では十分な制度でカンナビノイドを測定できないという問題もあるようです。
まとめ
ここまで、「フルスペクトラムCBD」の意味と、販売店が知られたくない「フルスペクトラムの闇」を解説してきました。
購入者側からすると、「どうしようもない」「残念でならない」事実かもしれません。自分自身を守るため、損をしないために身長にCBD製品を選んでみて下さい。
日本におけるCBD市場は世界がら見ると非常に遅れを取っており、その背景には日本の「大麻取締法」などが絡んでいると考えています。
日本で麻が禁止されている理由やその背景を知ることで、CBDをもう少し深く理解できるようになるかもしれません。
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