カンナビジオール(CBD)は大麻由来の化合物です。CBDは、特定の健康状態に役立つ可能性が研究によって示唆されており、人気が高まっています。

いくつかの事例は、CBDオイルが注意欠陥多動性障害(ADHD)の症状に役立つことを示唆していますが、これを裏付ける科学的証拠はまだ不十分です。

この記事では、CBDがADHDの治療に役立つかどうかを調査していきます。また、CBDを摂取することによって考えられるリスクと、それが子供にとって安全かどうかについても解説します。

CBDとは?

大麻には、100種類以上の特有な化合物が含まれています。その中でも含有量が多い成分の1つがCBD(カンナビジオール)です。

CBDを説明する場合、多くの人が大麻のもう一つの主要な成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)と関連付けます。THCは、摂取すると人に精神作用をもたらす成分です。

CBDは、THCとは違って精神を活性化させることはありません。

CBDには、我々の身体に予め備わっている調節機能を助けることにより、いくつかの潜在的な健康上のメリットがあります。

CBDオイルはADHDを治療できるか?

実は、CBDがADHDの治療に役立つという科学的証拠はほとんどありません。さらに、ADHDとCBDを取り巻く多くの研究では、CBD以外の100を超える化合物を含む「大麻」に焦点が当てられています。

しかし、多動性や落ち着きの無さなどADHDの症状に対して、CBDがその症状の対処に役立つという逸話的な報告があがっています。

近年、ADHDの治療の一部にCBDを取り入れる方が多くなってきています。

2017年の小規模な研究では、大麻を使用しているADHDの成人のグループを調査しました。

研究者たちは、脳機能のわずかな改善と症状の軽減があることに注目しました。衝動性および多動性の数値にはわずかな改善がありましたが、プラセボと比較して明らかに効果があると断言するのには不十分でした。

CBDがADHDの症状を緩和する可能性

CBDはADHDの直接的な治療薬にはならないかもしれませんが、多くの人が経験する特定の症状の管理に役立つ可能性があります。

ADHDの一部の人々は不安に苦しみ、症状を悪化させることがあります。CBDオイルが不安の症状に役立つ可能性があることを示す実験結果が報告されており、その結果ADHDの症状を緩和できる可能性があります。

CBDのリスクや副作用

一般的に、CBDには大きな副作用が無く安全な成分として知られています。しかしながら、CBDに対しての反応は個人差が大きく、さまざまな異なる反応を示す場合があります。

CBDの副作用として報告されているのは、胃のむかつきや吐き気などの消化器系の問題です。一部の人々はまた、特に高用量を服用する場合、眠気や頭痛を経験することがあります。

研究者によると、CBDオイルの長期的な影響の多くはまだ不明であると指摘しています。さらに、CBDが体内のホルモンに影響を与えるかどうかはまだ明らかではありません。

これは、特に未成年者の発達に関して懸念される可能性があります。これらの分野で、さらなる調査が必要です。

近年の研究では、CBDと他の薬との飲み合わせによって、薬の効果の出方に影響を及ぼす可能性が指摘されています。あなたが、他の薬とCBDを併用しようと考えている場合、さらなる注意を払う必要があるでしょう。

まとめ

CBDの使用がADHDの症状にどのように影響するかに関する研究はまだ限られています。いまのところ、CBDがADHDを治療すると判断するには調査が不十分です。

一部の人々は、実体験を元にCBDがADHDの症状を対処するのに役立つと主張していますが、その有効性を確認し、有害な副作用が無いかを特定するために、今後のさらなる研究が必要です。

ADHDにCBDオイルやCBDリキッドを使用することを検討している人は、専門の医師に相談するか、各自の責任において、しっかりと知識を得た上で安全に活用してください。

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