オーストラリアの保健当局は、市販のCBD製品を認可する新しい管理スケジュールを検討しています。早ければ今年から少量のCBDを含んださまざまな市販品が正式に販売されるようになるかもしれません。

現状、法的な入手は処方箋のみ

大麻に含まれる主要な成分の1つであり、健康に役立つ様々な効果が期待されるCBD(カンナビジオール)。

これまで、法的手続きでCBDを入手するには医師による処方箋を受ける必要がありました。

グレーなマーケットが繁栄?

オーストラリアでは、CBDに関する法整備・認証制度がまだしっかりと整備されていません。

そのため、CBD製品は半ば「グレー」なマーケットとして繁栄しています。※日本でも同様の状況です。

規制の緩和により大きな市場が開かれる

今回の新しいシステム変更により、CBDの繁栄するマーケットはあるが、医師の処方箋なしには法的なアクセスができなかったオーストラリアに、大きな新しい市場が開かれる可能性があります。

世界で拡大を続けるCBD市場

CBD市場は世界的に拡大を続けており、その中心である米国では、既に多くの百貨店や専門店でCBDを含んだお菓子や飲料・化粧品などが並んでいます。

米国内における2017年時点でのCBD市場の規模は1億9000万ドルと推定されています。

(業界誌『ヘンプ・ビジネス・ジャーナル』による)

今後も拡大が期待

業界紙によると、2022年までに6億4600万ドルの規模まで成長する見込みで、他の国々でも同様に市場の拡大が期待されています。

CBD製品が正式に市販可能に?

オーストラリアの医療大麻へのアプローチを研究している上院委員会への報告において保健省は、治療品管理局(TGA)が現在、低用量でのCBDの安全性の実証を実施していると述べました。

管理を担うTGA(治療品管理局)

TGAは、オーストラリア保健省の一部門であり、治療薬の規制の管理を行っています。

報告書によると、「研究の結果に基づいてCBDの規制状況を緩和することを検討しており、場合によっては2020年中に店頭で低用量のCBDが正式に販売できる可能性があります」と記述されています。

2015年以前はさらに厳しかった

オーストラリアでは、2015年にCBDの規制スケジュールを緩和しており、特定の条件下での処方が可能になりました。

現在の制度では、CBD単体を含む製品(他のカンナビノイド類が含まれていない)に限り、医師の処方箋でのみ、法的な入手が可能です。

法的に認める制度は業界の拡大に必須

これまでCBDを「グレー」な存在としながらも、着実にマーケットの拡大を広げているオーストラリア。

2020年中にCBD製品のスケジュールが見直され、店頭でCBDを正式に市販できるようになれば、業界は増々発展が予想されます。

日本への影響は?

オーストラリアの事例でしたが、CBD製品の認証や正式な(法的な)販売の仕組みが整っていないのは日本も同様です。

世界のCBDマーケットに注目しよう

日本では、多くの国が続々とCBDマーケットを正式なものとし、「いよいよ」という形で発表されるのが濃厚です。今後もCBDマーケットの拡大について、世界の動向を見守る必要がありそうです。