コスタリカ、ニュージーランド、および日本でのみ見られる苔の一種にTHCに似た効果があることが示唆されています。しかしながら、大きな精神作用を与える可能性は低いと見られます。
この記事では、大麻と似た効果を示すという苔の一種「Radula(ラデュラ)」について意見を共有します。
コケの一種が大麻と同様の効果を持つ?
研究によると、コケの一種が大麻と同様の効果をもたらす可能性があることを確認しました。現在、けいれん、吐き気、炎症性疾患の治療が研究されていますが、乱用に繋がる可能性は低くなっています。
THCに似た効果は「ペルロッテチネン」によるもの
THCは、使用者に精神作用をもたらす、大麻に含まれる主要な成分の1つです。
スイスのベルン大学の研究者は、THC(テトラヒドロカンナビノール)に類似した構造を持つ、「Perrottetinene(ペルロッテチネン)」として知られる化学物質の効果を調査しています。

日本・ニュージーランド・コスタリカで自生する「ラデュラ」
ペロッテチネンは、日本、ニュージーランド、コスタリカでしか自然に見られない「Radula(ラデュラ)」と総称される苔類のグループによってのみ生産される、と科学者は述べています。

これらの成分が痛みやその他の症状の軽減に繋がるかどうか、また他の有害な効果が無いかどうかを確認するためには、動物と人間によるさらなる研究が必要です。
乱用に繋がる可能性は低い
これらのコケから得られる精神活性は弱いということで、嗜好目的に乱用される可能性は低く、多くの国で薬用大麻製品の使用を妨げている「法的制限」には触れないだろう、と推測されています。
大麻と同様にコケの研究も進むのか?
イギリスでは最近、大麻を再分類する法律が発表され、医師によって大麻が法的に処方できるようになりました。
これは、大麻に潜在的な薬効があることを認識しているということであり、てんかん、多発性硬化症、化学療法の悪心などの症状のある人々を助けるための扉が開かれ始めています。
THCと同様に、大麻には「カンナビノイド」として知られている他の多くの化学物質が含まれています。それらが私達に与える効果や影響は、研究が制限されていることによってまだ広く理解されていません。
大麻のみがカンナビノイドを生成すると考えられていた
1994年以前は、大麻(カンナビスサティバ植物)は、これらのカンナビノイド化学物質の唯一の自然発生源であり、THCが最も強力であると考えられていました。
しかし、90年代に日本の研究者は、これらのコケがTHCに似た分子構造を持つ物質を生成することを確認し、ペルロッテチネンと名付けましたが、その効果まで調査されることはありませんでした。
なぜコケに大麻と似た成分が?という不思議
「3億年の進化によって分離された2種類の植物だけが向精神性カンナビノイドを生成するのは驚くべきことです」と、最新の研究を率いるユルクゲルシュ教授は述べています。
これまで科学者はコケの潜在能力を無視してきたかもしれません。しかし、以前ニュージーランドとタスマニア原産のコケの一種である Radula marginata が「現在、新しい娯楽薬としてインターネット経由で販売されている」ことも確認されています。
それが本当に大麻のような効果を生み出すかどうかは、オンラインのミュニティの間で多くの議論の主題となってきました。研究者は、これからの試験でも同様に調査される必要があるだろうと発言しています。
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