主にCBDリキッドのフレーバー名で見かけることのある、「OGクッシュ」という言葉。この「OG」や「クッシュ」の意味はなんでしょう?また、OGクッシュは違法というのは本当なのでしょうか。

みんな大好き、OGクッシュ!

OG Kush(OGクッシュ)といえば、CBDベイプリキッドのフレーバーで最も人気なフレーバーとして知られます。よくある説明では「世界で人気の大麻の品種」「青々しさとレモンのような香りが特徴」などとされています。

OG Kushuは、数ある大麻の品種のうちのひとつです。すなわち、そのCBDリキッドは『OGクッシュ株の大麻』風味だと言っているのです。

OGクッシュはどこ生まれ?

OGクッシュの系統については諸説あり、今でも論争の的になっています。主流な意見として、パキスタンやヒンドゥー教圏で使用されていた「インディカ種」の大麻がベースになった品種だと見られています。

「OG」の頭文字についても諸説ありますが、「オリジナルギャングスター(Original Gangster)」の略だとも言われています。1990年代頃にフロリダ、19。96年にカリフォルニアに持ち込まれ、生産されるようになりました。

現在では、人気な大麻の品種であるOGクッシュをベースに、他の様々な品種改良のため交配が繰り返されています。

OGクッシュのフレーバー

OGクッシュの大麻は、アロマ的で、素朴なフレーバーを持つため、多くの大麻喫煙者に愛用されています。その特徴は、素朴でくすんだ、青々しい麻特有の香り。そして、アグレッシブで重い、レモンの香りが漂ってきます。

OGクッシュの特徴

OG Kush
OG Kush

OGクッシュの見た目は独特で、主に三角形または松ぼっくりの形をした芽を持ち、葉はほとんどありません。OGクッシュは「インディカ種」系の麻の品種であるため、他のインディカ種大麻と多くの共通点を持っています。

  • THC含有率が高い(20~25%程度)
  • CBD含有量は少ない(1%程度)
  • 他の品種よりリラックス効果が強い
  • 開放的で幸せな気分にする
  • 耐性がつきにくく効果が長持ちする

OGクッシュがこれらの作用を表すのには、THCとCBDの含有量のバランスが大きく影響しています。THC含有率が高いOGクッシュは、日本ではもちろん、世界の一部地域を除いて違法な大麻として取り締まられています。

「OGクッシュ」を使用したCBDリキッドも違法か

ここで、本題である「CBDリキッドのフレーバー」の話に戻ります。OGクッシュの大麻株自体が違法なことは分かりましたが、OGクッシュを原料とするCBDリキッドがあった場合、それは違法になるのでしょうか?

答えは、Yes…になるでしょう。

OGクッシュ由来のCBDが違法となるのは、日本で販売が許可されているCBD製品の規定が関係しています。その規定の一部は、以下のようなものです。

  • THCを0.3%以下しか含まないヘンプ(嗜好目的ではない産業用の大麻)が原料であること
  • 大麻の植物の中で、成熟した種子と茎のみが原料であること
  • 大麻の葉や主皮脂、花冠(めしべ)や根は使用していないこと
  • THCが全く(もしくはほとんど)検出されていないこと

日本では以上のような決まりがあるため、THC濃度が高いOGクッシュを原料として抽出された成分は違法にあたるでしょう。

また、現在通販などで販売されている多くのCBD製品は、大麻のなど、「種子と茎以外」の部分を使用しているように見えます。また、一部の製品では、実際のTHC濃度がかなり高い水準である可能性があります。

OGクッシュが原料なのか、OGクッシュ「風」なのか

ここが大きなポイントになるかもしれません。その「OGクッシュは、香料や他のエッセンシャルオイルを添加することで「OGクッシュ風」の風味を再現した「ヘンプ由来のCBD」という可能性も否めません。これは違法にならない可能性が高いです。

しかし、多くの販売者達は、もはやそれが何なのか説明することもできません。日本のCBD業界が、情報量・規制・透明度・規模・全てにおいて世界から置き去りにされているように感じてしまいます。

それでもOGクッシュのCBDが使いたいんだ!

使ってどうぞ。ただし、それが今後も長く利用可能であり続けるかは不明です。現在の日本には、そのCBD製品にどれだけのCBDやTHCが実際に含まれているかを検査する方法や技術はありません。

そのため、THCが含まれていたとしても微量なら検出することが難しく、あなたが逮捕されることはまず無いと思います。検査が簡単に、低コストでできるようになってきた時、「OGクッシュ」フレーバーは静かに息をひそめるかもしれません。