大麻由来の成分であるカンナビジオール(CBDとして知られている成分)を含むオイル、スナック、飲料は、規制当局の承認が受けられない場合、来年には「棚から撤去」されます。

CBD製品の登録or撤去を勧告

英国の食品基準庁(Food Standards Agency、FSA)は、2021年3月までにCBD製品の検査を受けた上で登録するか、もしくは棚から撤去すると述べました。

CBDは大麻に由来しますが、精神活性作用はありません。イギリスでは一部の薬局や健康食品店では既にサプリメントとして販売されており、痛みや不眠症などの症状の治療に使用されています。日本でも近年CBD製品は広く販売されるようになってきています。

英国では既にCBD製品の販売が増加しているにもかかわらず、未だに1つの製品も承認されておらず、安全性への懸念が高まっていました。

そんな中食品基準庁(FSA)は、CBDの使用に関する新しいアドバイスを発行。「他の医薬品と一緒に使用すべきではない」と述べています。そして、製造者は今年中に全てのCBD製品を正式に登録するか、もしくは棚から撤去すると期限付きで勧告しました。

FSAは昨年1月にやっとCBD市場の規制を開始したばかりで、”のろま”とも取れるなFSAの対応に対して、「業界の足を引っ張った」と主張する人もいます。

日本でも、CBD製品の認知と需要は年々高まっていますが、CBD製品を規制する制度は整っておらず、残念ながら世界から完全に取り残されている状況です。早急になんとかしたいところですが、厳重な大麻取締法や、その他のしがらみによって、変化の兆しは見えません。

CBD製品のラベル表示は真実を語っているのか

イギリスにおける試験では、潜在的に危険があり、精神活性作用を持つテトラヒドロカンナビノール(THC)を含むCBD製品が販売されているという実情がわかっています。

また、多くのCBD製品では、ラベルが主張している量よりも明らかに少ないCBDしか含んでいない場合や、ほとんどCBDを含まない製品も市場に出回っています。(もしくは逆に表示より多い場合も)

FSA曰く、「生産者が承認のために製品を提出するのが遅かった」ため、「今年中」という期限を課すことを余儀なくされたと述べました。

つまり、こうです。「イギリス国内においてCBD業界は、2021年3月までにこれらの製品の安全性と内容(成分)に関するより多くの情報を規制当局に提供する必要があります。そうしないと、製品が棚から撤去されます」

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