CBDが大麻以外の植物からも得られるとしたらどうでしょう?これは、日本を含む大麻が違法な国に住んでいる人にとって明るいニュースかもしれません。
しかし、それらの効果はちゃんと機能するでしょうか?
ホップ由来のCBDとは

世界の中でも、大麻が特に厳重に取り締まられている国、日本。
CBDが大麻由来であり、THCを含む可能性があることにより、日本ではCBD産業の発展が押さえつけられてきました。
これまで、CBD(カンナビジオール)を含むカンナビノイドは、大麻を含む「アサ」植物にのみ固有に存在すると考えられてきましたが、実際は異なるようです。
アサは、広義にはカンナ科(Cannabaceae family)と呼ばれる植物分類のファミリーであり、そこには苔やフラックスシード(亜麻仁)、ホップ、そして大麻などの植物が含まれます。
ある企業(Medical Marijuana IncやPeak Healthなど)はその中でも「ホップ」に目をつけ、大麻のCBDやTHC濃度が品種改良で向上したのと同じように、CBD濃度が増加したホップを育成することに成功しました。
実は、ホップの植物を見ると、葉の構造が大麻と非常に似ていることが分かります。

また、大麻にはTHCやCBDを多く含むつぼみのような花冠(かかん)が生成されますが、ホップには球花(きゅうか)や毬花(まりばな)と呼ばれる雌株が形成されます。

これらの構造を見ても両者は非常に似ており、やはり親戚関係にあることが実感できます。
初のホップCBD製品「ImmunAG」
CBDを多く含んだホップの種を育成した彼らは、そこから抽出したCBDを「ImmunAG」と呼び、既に製品化も行っています。

ImmunAGを用いたタブレットの開発者、Christopher Hussey氏によると、大麻はカンナビノイドを生産するいくつかの植物のうちの一つであり、単に研究者が長年付き合ってきたのが「アサ」であったに過ぎないとしています。
実際、ホップを含む「カンナ科」に含まれるいくつかの植物で、カンナビノイドやそれに似た化合物が発見されています。
では、これらのCBDは大麻由来と遜色ない働きをするのでしょうか?
ホップ由来のCBDの効果は機能する?

非営利団体BioactiveCBD.orgによると、ImmunAGは、大麻由来に匹敵するどころか、これまでに測定したCBDの中で最高の生理活性を持っているのでは?との見方を示しました。
Peak Healthが実施した研究では、ホップ由来のCBDが弁間質細胞(VIC)の石灰化に及ぼす影響が試されました。
弁膜間質細胞は、心臓弁の恒常性を維持するために不可欠なものです。
この研究の結果、ImmunAGは通常の大麻由来CBDと比較して、「すべての濃度において」より効果的であることが示されました。
この理由について、ホップ植物のCBDとB-カリオフィレンおよびa-フムレンとCBDを組み合わせることにより、VIC石灰化が大幅に減少したのではないか、と考察されています。
大麻由来CBDよりも効果大?
ホップ由来のCBDは麻由来のCBDよりも生理活性が高いことを主張する報告もあります。
ImmunAGのHussey氏によると、その理由はホップ由来のCBDが胃で溶解せず、腸の下部で溶解する「徐放性」を持つためだと言います。
我々の身体には、摂取した成分を代謝するプロセスがあり、その中で別の物質に変化することがあります。例えば通常のCBDを経口摂取した場合、大部分が胃腸で別の性質に変化してしまうため、効果の恩恵はかなり少なくなります。
ホップ由来のCBD、「ImmunAG」では、腸の下部で放出される性質によって、胃腸での分解プロセスを回避し、通常のCBDよりも多くの効果を生む、と彼らは主張しています。
これらの主張はまだ検証が不十分であり、彼らの意見が含まれている可能性があることには注意してください。
非大麻由来のCBD
ホップ由来のCBDは、大麻由来のCBDのような不当な規制の対象にならず、あなたの症状を緩和するために、より良い仕事をする可能性があります。
「ホップ」がどの地域でも違法ではないという事実により、今後数年以内に、非大麻由来のCBD製品が増加するのでは、と予想しています。

既にNon Hemp CBD【非麻由来のCBD】として、ホップ以外にも常緑樹の樹皮やオレンジの皮から抽出したCBDが市場に出回っています。
研究者らによると、近年、医学への植物的アプローチは非常に注目を集めているといいます。非大麻由来のCBD、またホップ由来のCBDの成分がどのように相互作用するかを明らかにすることは、今後の研究対象として間違いなく注目されることになるでしょう。
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