近年日本でもブームが到来しようとしているCBD(カンナビノイド)製品。CBDオイル、カプセル、ベイプリキッド、グミ、シロップ、飲料、化粧品…。世の中には既に沢山の種類のCBD製品があるため、どれを購入するかの議論は尽きることを知りません。

あなたが電子タバコに抵抗が無ければ、選択は比較的カンタンです。ベイプリキッドはCBD摂取のための効率の良い方法ですから。しかし、そうではない多くの人にとって、次の選択肢となるもの:CBDオイルとカプセルタイプのCBDの選択は明確ではありません。

この記事ではCBDオイル(舌下オイル)とCBDカプセルのメリット及びデメリットを比較し、あなたがどちらを購入するか決める際に検討すべき項目を紹介します。

選ぶ際に確認すべき点

バイオアベイラビリティ

バイオアベイラビリティとは、「生体利用効率」や「生物学的利用能」という訳の通り、摂取した成分のうちどれくらいの割合が血中に入り効果を表すかを表した数値です。オイルとカプセル、どちらの方法で摂取したCBDも全てが吸収される訳ではありません。

詳しくはそれぞれ後ほど説明しますが、舌下オイルの方がカプセルよりもバイオアベイラビリティが高く、つまりは効率が良い摂取方法とされています。

摂取の手軽さ

現代人の多くが忙しいライフスタイルを送っているため、摂取の手軽さというのも検討すべき大きな項目になります。個人の習慣によっても異なり、毎朝サプリメントを摂ることに慣れている人もいれば、舌下オイルを摂取するのに1~2分の時間をかけることを気にしない人もいるでしょう。あなたの生活に合ったタイプが見つかると最高ですね。

携帯・持ち運び

多くの人は就寝前にCBDを摂取することが多いかもしれませんが、そうでない人もいます。必要に応じて移動中や職場でもCBDを摂取したい人も多いでしょう。舌下オイルを垂らす際に同僚の目を気にするようなら、CBDカプセルのような自然な動作の方が良いかもしれません。もしくは、CBDグミなどのさらに手軽な方法も探せます。また、ガラス瓶に入った液体を持ち運ぶのは気を使いますが、カプセルタイプは手軽に持ち運べます。

価格と製品の選択肢

CBDオイルvsCBDカプセルの議論で考慮すべき最後のことがらは価格と製品の選択肢です。言わずもがなCBDオイル(舌下オイル)は、CBD摂取のための最もスタンダードな方法の一つであり、数え切れない種類の製品が販売されています。一方カプセルも人気ですが、オイルよりマイナーな方法です。安価にCBDを試したい場合や、高濃度のCBDを欲している場合などは選択肢がオイルに絞られてしまう可能性があります。

CBD舌下オイルの場合

CBDオイルとは、不活性の植物由来のオイルなどに、麻から抽出したCBDなどのカンナビノイド類を混合したものです。

舌下オイルの使いかた

CBD舌下オイルの摂取の手順は簡単です。瓶のふたにはスポイト状のドロッパーが付属しているので、数滴のオイルを舌の裏(舌下)に落とし、そこに1分間程度、飲み込まずに保持します。その際にCBDは口腔内の粘膜、毛細血管から直接血流に取り込まれ、全身に運ばれます。

CBDオイルを摂取する方法は舌下だけでなく、食品に添加したりすることもできます。しかし、これらの摂取方法によってCBDオイルのバイオアベイラビリティは変化します。ちなみに舌下投与のバイオアベイラビリティは約15%~35%と考えられています。

CBDオイルのメリット

  • 選択肢の多さ:膨大な種類のCBDオイルから、あなたにあったCBD量・フレーバーを選択できます。
  • 量の調節の自由度:スポイトを使用して、より正確に使用量を調整できます。
  • 生体利用効率:カプセルよりも生体利用効率が高いので、日常的な使用に最適です。
  • 簡単さ:舌下投与の方法は簡単に理解でき、日常生活に組み込むことは容易です。

CBDオイルのデメリット

  • 風味の好み:CBDオイルの自然的で素朴な草の風味を好まない人もいます。
  • 持ち運びが不便:液体のボトルを持ち歩くのは不便で、漏れる危険性があります。
  • 周りの目:ボトルを取り出してオイルを舌の下に落とす行為は、かなり目立ちます。

CBDカプセルの場合

CBDカプセルは、麻からCBDなどのカンナビノイドを抽出したあと、濃縮したものをオイルに溶かす代わりに、カプセルに封入したものです。見た目は他のサプリメントとなんら変わりありません。

CBDカプセルの使い方は?

CBDカプセルの使用方法は、舌下オイルよりもさらにお手軽です。水などと一緒にカプセルを飲み込む、ただそれだけです。CBDオイルではしばしば特有の草の香りがして苦手な方も多いかと思いますが、カプセルは無味無臭です。大きめのカプセルを飲み込むことに抵抗のある人は、やや苦戦するかもしれません。

飲み込んだカプセルは胃腸で溶け、吸収されたCBDは肝臓をくぐり抜けてはじめて全身の血流に乗るわけですが、この一連のプロセスの中で、消化酵素などによりCBDの一部は効果の無い別の物質に変化してしまいます。そのためカプセルなど経口摂取での生体利用効率はかなり低くなってしまい、研究では6%~最大20%程度とされています。

CBDカプセルのメリット

  • 摂取が簡単:いつものサプリメントにCBDカプセルを追加するのは簡単です。
  • 持ち運びに便利:外出時の服用に理想的です。
  • 目立たない:職場や公共の場で使用してもCBDと気づく人はいないでしょう。
  • 無味のフレーバー:CBDオイルの特有の草の香りはありません。

CBDカプセルのデメリット

  • 入手性と選択肢:CBDオイルよりマイナーなので、選択肢も限られてしまいます。
  • バイオアベイラビリティ:生体利用効率は約6%~最大20%程度であり、舌下投与よりもかなり低い結果です。

CBDカプセルvs CBDオイルはどちらが最適?

効果・コストパフォーマンスを求める場合

CBDによる効果を最速で実感したいと考えているのであれば、まず舌下オイルを試すことをおすすめします。バイオアベイラビリティが高いため、同じ量のCBDでもオイルの方が効率的です。効果が現れるまでの時間にも差があります。

普段サプリメントの摂取が習慣化している人

既に別のサプリメントを摂取しているのであれば、そこにCBDカプセルを追加するのが最も簡単な方法です。ただし、CBDは他の薬品との併用で副作用が生まれる可能性が指摘されています。飲み合わせには十分ご注意ください!

外出先や職場でも摂取する場合

外出先や職場でシークレットにCBDを摂取したい場合はサプリメントタイプがおすすめです。不安やストレス、発作などを抑えるためにCBDを摂取するのに、オイルを垂らすのにストレスを感じていては意味がありませんから。また、持ち運びしたい場合も固形が有利です。

安価な製品でCBDを試したい場合

安価な価格で、低用量からCBDを始めたい場合は舌下オイルがおすすめです。低価格な製品だと3,000円程度から入手可能です。CBDカプセルでは低用量の製品が少なく、最低価格が数万円になる場合があります。効果をまだ感じていない初期の投資としては、やはり高価すぎます。

その他の選択肢には何がある?

ここまで、CBDオイル(舌下オイル)と CBDカプセルを比較してきましたが、この2つに限らなくても良い場合に考えられる選択肢をご紹介します。

CDBベイプリキッド

蒸気摂取のCBDリキッドは、気化させたCBDを息と一緒に吸い込み肺から吸収します。吸収速度と吸収効率が良く、数分で効果が表れますが、長続きはしません。コストパフォーマンスは高いですが、蒸気を作り出すためのアトマイザーと呼ばれる機器を初めに購入する必要があります。使い捨てタイプの手軽なCBDベイプペンもあります。

CDBグミ

グミの中にCBDを混ぜ込んだ手軽な製品で、見た目は通常のグミそのものです。他の製品よりも割高で、経口摂取のためバイオアベイラビリティも低水準ですが、非常に手軽でシークレットなCBD摂取方法として人気があります。日本でもいくつかの製品は既にネットショップで入手可能です。

CDBガム

ガムの中にCBDが練り込まれているか、ガムの中にCBDの入った液体のコアが包まれた製品があります。舌下オイルのように口腔内の粘膜から吸収できるため理にかなった方法ですが、割高である上に日本では入手困難です。今後日本でも利用可能になる可能性は大いにあります。

CDBシロップ

甘いシロップにCBDを溶かした製品です。お好みのドリンクに混ぜて利用することができ、手軽においしく毎日続けやすい方法として海外で人気があります。バイオアベイラビリティは低水準ですが、効果が長続きしやすいため睡眠改善目的として就寝の前に飲むのが一般的。残念ながらまだ日本ではあまり売られていませんが、今後利用可能になるかと思います。

さらにその他にも…

さらに、CBDウォーターCBDパウダー(アイソレート)、局所用のクリームや化粧品、ドリンク、スナック、その他多くの食品にもCBDが添加されるようになっています。

これらの産業の中心は主に米国ですが、昨年あたりから少し不安な動きがありました。米国の食品管理局であるFDAが、当面のあいだCBD添加食品の販売を禁止とする声明を発表。米国では街の至るところでCBD製品が売られており、急激な規制にはなりにくいですが、今後CBD食品への規制は厳しくなっていきそうです。